大竹伸朗展 路上のニュー宇宙

昨日は広島市現代美術館にはじめて入館し、画家 大竹伸朗さんの展覧会を見ました。1階と地下1階全フロアーに所狭しと並ぶ絵画、水彩、素描、彫刻など。一言で感想を言うなら、「エネルギーに圧倒されます。」と。
廃材を利用しての造形のところでは、「三上のブログ」にて以前捨てるものや、道端に落ちていた植物の枯れたものなどで、祭壇を作っておられたのを思い出しました。また、雑誌のスクラップや思い出の写真などをパッチワークのように切り接ぎしたような造形では、SmartCalendarの写真やメモをばら撒いた画面を連想させました。
また、印象深かったのは、大竹さんの小学校5年の時の“作文”です。正確には覚えていないのですが、>>古いものを大切にしたい。・・・将来、りっぱな彫り物を作って残したい・・・<<
こんな内容の事が書いてあったと思います。私は小学校の5年の頃何を考えていただろう。こんなにしっかりとした事は考えていなかった。と、ふと、物思いに耽りました。大竹さんは、なんと私と同じ年の方のようで、同じ世代の方が時間の過ごし方の違いでこれほどの精力的な作品を残しておられるんだなと、私は何をして過ごしてきただろうと言う思いになりました。
とても大きな作品もたくさんあります。人に見てもらえなかったりしても、制作されるのだろうかと、変なことを考えてしまいました。
ゴッホのように、生きている間には世間に認めてもらえず生活するお金にも困ったこと。それでも、作品を書き続ける。
美術館の中にいると、日頃の生活空間では考えないあれこれ、刺激されるひとときでした。

旅もそうですが、芸術に触れるのも、時間が経つほどに塾成されて頭の中でいい香りを放つ事がよくあります。きっと、大竹さんの作品を見たことが、何かの形で残っていくだろうと言う気がします。
短い感想で、他の方の助けになりませんが、このあたりでおくことにします。