サル学者、河合さんのお話
今日は、いつもと違いますが、NHKの趣味の園芸(2006年5月号)の本の記事より、
柳生真吾のこの人と語りたい! より、
河合雅雄さん(サル学者、ナチュラリスト)との対談のことを、書きます。
河合雅雄さんと言いますと、「海水でイモを洗うサル」の研究を発表された、日本が世界に誇るサル学の第1人者です。
少し抜書きしてみます。
・柳生「・・・・先生の書かれたものには、子供向けの作品(注1)の中でさえ、一般的には「残酷」といわれかねないようなシーンがきっちりえがかれているので、ちょっと驚きました。」
河合「あれは、すべて自分の体験をもとに書いたんですよ。カエルとかヘビとか、子どものころはずいぶん殺生しました。」
・・・河合「いかに自分が残酷なことをしたのか、体験を通じて自分でわからないと、身につきません。・・・・」
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河合「今、日本の子どもたちが歪んでいるといわれるでしょう。僕はね、子どもを取り巻く環境の中に、常に大人の目が光っていることが大きな問題だと思うんです。・・・」
自然に触れる大切さ を、話しておられます。そして、園芸やペットも自然に触れる機会のひとつだと思う。・・・・ とも。
今は、紅葉の美しい季節ですが、紅葉の美しい山と言えば、雑木林ですよね。
人が集まる山をつくりたいと、里山を活性化する活動もしておられるようです。
河合「・・・僕は、もっと日本人に山に親しんでほしい。山で遊んでほしい。・・・」
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河合「・・ヨーロッパは森林を大切にしていて、特にドイツ人は、本当に森好き。おばあさんがふらりと森に入って一人で歩いていても、だれも不思議に思わない。」
・・・・・
日本に森林文化を育てて、山に人を集めることで豊かな自然を取り戻したい。
このようなことを話しておられます。つづきもあるのですが、1部だけ、書きました。
注1:『少年動物誌』福音館書店刊
かわい・まさを
1924年、兵庫県生まれ。1952年、京都大学理学部動物学科を卒業し、霊長類研究の道に進む。
おもな著書、 『ゴリラ探検記』(講談社)
『人間の由来(上・下)』(小学館)
『小さな博物誌』(筑摩書房)など
写真の花:ハーブの仲間
チェリーセイジ(レッド)・・・シソ科 開花期間が長く、葉にフルーツの香り。
絶え間なく花を咲かせるので、庭の彩りに最適です。