『雪の中の軍曹』を思い出して

 近頃の読書は、気の向くままに同時並行で、いろいろな本を読んでいたのですが、その中にマリオ・リゴーニ・ステルンの『雪の中の軍曹』があります。

雪の中の軍曹

雪の中の軍曹

まだこの本の感想を書けるほど、読みこなしていませんでしたが、
今日の『横浜逍遥亭』のエントリー「誠実の行方」http://d.hatena.ne.jp/taknakayama/20070808 を読ませていただくうちに、心を動かされ、中山さんのお父様のお話と、先ほどの本、『雪の中の軍曹』の情景が重なってきました。

 そういいましてもマリオ・リゴーニ・ステルンさんの書かれたこの本のことをぜんぜんしらない、と思われる方もあろうかと思いますので、少しだけ、訳者あとがきより書きます。
 『雪の中の軍曹』は、第二次大戦を描いた記録文学を代表する本として世界的に知られているそうで、
>>第二次大戦時のロシア戦線に配置されたイタリア軍に所属する1部隊の、いわば敗走の記録である。<<
 前にも、開高健さんの『輝ける闇』や『夏の闇』で、闇の中を戦場をくぐりぬけ逃走していく情景と、死と隣り合わせの世界が描かれた本を読んでいましたが、きょうの『横浜逍遥亭』の中山さんのお話から、同じようなことが日本の、私の父親とも同じ世代の方々の上にも本当にあったことなのだと、思いを廻らすうちに、目頭が熱くなってきました。


 未熟なため、深い考えを書くことができませんが、心の記録だけでも残そうと思い、今日のエントリーにしました。


 きょうはたまたま田舎に帰り、自分の父親とおしゃべりしてきたばかりということもありましたので、同じ世代のお父様のお話に、すっかり感情移入してしまいました。