カラマーゾフの兄弟(11)
第3部 第8編 ミーチャ を読みました。
- 作者: ドストエフスキー,亀山郁夫
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/02/08
- メディア: 文庫
- 購入: 12人 クリック: 47回
- この商品を含むブログ (171件) を見る
自分を救い出すためには、カテリーナからことづかり使ってしまった大金(三千ルーブル)をどこかから調達して戻さなくてはなりません。それでなければ、彼の心が痛むのです。グルーシェニカとの豪遊で使ってしまったお金です。そんなむちゃなことをしながらも、お金は返さなければならないとこだわります。
卑怯者になってしまう。卑怯者のままでグルーシェニカと新しい生活を始めることはできない。ミーチャはこの点にとてもこだわりがあるのです。
3千ルーブルという大金をどこで工面しようかと、ミーチャの悪戦苦闘が描かれるのですが、どこへ行っても事はうまく運びません。
目次で言うと、
1 クジマ・サムソーノフ
2 猟犬(リャガーヴイ)
3 金鉱
このあたりまでです。
とうとう、お金は工面できず、今度はグルーシェニカのことが気になってきます。自分が目を離している間に、父にグルーシェニカを奪われてしまうのではないかとのあせる気持ちが、ドラマをクライマックスへと誘います。
第8編の半分あたりまでのお話でしたが、このあとグルーシェニカを追って馬車を走らせる場面が続きます。途中ですが、つづきは次回に。