『永遠の0(ゼロ)』を読む

 ひさしぶりに落ち着いた読書の時間を持ちました。
 手に取ったのは、百田尚樹さんの『永遠の0』です。“0(ゼロ)”というのは何を意味しているんだろうと、題名を見た時気になりました。
そして、読み始めて、太平洋戦争中その名を轟かせた日本の戦闘機「零戦」のことだとわかりました。
 零戦というと、終戦直前の頃の特攻隊の悲しい話がすぐ頭に浮かびます。考えてみると、今から65年前。まだまだ遠い昔の話ではない日本のことです。
小説では、現代を生きる姉弟終戦の数日前に神風特別特攻隊員として戦死した祖父のことを知りたいと思ったことからスタートし、戦友を訪ねて話を聞きながら、だんだんと祖父の生涯が明らかになってきます。
 今まで私は深く特攻隊のことを知ろうとしてこなかったのですが、戦争中の二十歳前後の日本の青年の状況や心情を、この小説は、すぐそこに感じさせてくれるようでした。

 戦争の話というと、どこか避けて通っていた気がしますが、作家の百田さんの小説によって、じっくり読もうという気持ちにさせられました。ちゃんとした感想にはなっていませんが、記録に残しておこうと思います。

永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0 (講談社文庫)