『アメリカと私』を読む

アメリカと私 (講談社文芸文庫)

アメリカと私 (講談社文芸文庫)

 この本を手にするきっかけも、ブログの中で紹介されていたからなのですが、いつものようにまずは、図書館でリクエストして借りてきました。
まだ半分くらいしか読めていませんが、読み進むほどに、波に乗ってきて、本を購入しなければ、と言う気持ちになってきました。
手元にあるのは、作品が発表された1964年から8年過ぎた、1972年に文庫化されたもので、本にはなつかしい(?)図書カードまで入っているような、年季の入った本でした。どんな本だろうと、おもむろに読み始めました。(江藤淳さんの本を手にするのははじめてでしたので。)
 評論家として有名な江藤淳さんの、今から42年前に書かれた、2年間にわたるアメリカ生活(1年間は、プリンストン大学留学生として、翌年はプリンストン大学の教員として過ごされた頃の)エッセイ集でした。
 読んでいると、描写が詳細で、デリケートな気持ちとかも書かれていて、またいろいろな分野のお話が次々に語られていておもしろいです。私は留学生活の経験やアメリカへ行ったことがないのですが、読んでいると自分が実際、プリンストンで生活を始めたような気持ちになって文章を味わう事が出来ました。
英語を長い間勉強し(ほとんど使えませんが)、映画や輸入されたアメリカもののドラマなどよく見ていましたので、とても身近な国のような気持ちを持っていましたし、よく知っていると思っていたアメリカ。「本当はわずかしか知らなかった。」・・・・この本を読んでいると、そう言う気がしました。
 この本の内容となってる時代は、キューバ危機やケネディー暗殺事件、日本ではオリンピックの準備を始めている頃です。ずっと前のことですが、書かれていることは現代に通じることがたくさんあって、違和感を感じず読めます。
 奥さんともどもアメリカでの生活の苦労された事や、学生・隣人たちとのかかわり、いろいろな分野にわたって語られる内容が、とても新鮮に心の中に入ってきました。


 詳細は、まだ今日のところは書けませんが(私の力不足のため)、またよく読んで続きを書いて見たいと思います。