『サイラス・マーナー』を読む

きょうは、ジョージ・エリオットさんの『サイラス・マーナー』を読んでの感想を書こうかと思いながらパソコンの前に座りました。以前にも、少しだけ触れた事がありましたが、いつもの読書の仕方で家事の合間にふと開いたページから気のむいた所まで読む・・・という、そんな習慣が身についており、全編を通して読みつくしていない気持ちがあって、感想を書けない状態が続いていましたがやっと、最初からていねいに読むことができました。
とはいえ、ひとかけらの感想を綴ることしかできませんが、書いてみます。


『サイラス・マーナー」という本の前に、作者であるジョージ・エリオット、こちらは前にも書きましたようにペンネームで、本名は、メアリ・アン・エヴァンズと言われます。
中部イングランドのウォリックシャの片田舎の生まれ。小説を書き始めたのは37歳頃で、『サイラス・マーナー』は、42歳に完成したものです。私が読んだのは、工藤好美さんの翻訳での『サイラス・マーナー』だったので、その関係で工藤好美さんの解説を読んだのですが、小説家として出発する有力な動機には、夫となった、ジョージ・ヘンリー・ルイスとの結婚があったから・・・・ということに、興味を持ちました。
私の読書の習慣として、作品の面白さと共にいつも、作者への興味へと気持が広がっていく所があります。また、一つ作品を読むと、他の作品はどうだろうかと・・というふうに。それで調べてみると、以下のように、いろいろ小説を書いておられました。(参照:世界文学全集6、ディケンズ・G・エリオットの中の年譜より抜粋)
〈前期):自ら幼年時代をすごした田園生活の追憶をもとにした作品の創作。
・『牧師館物語』
・『アダム・ビート』
・短編小説『脱がれたヴェール』
・『フロス河畔の水車場』
・短編小説『菓子商デイヴィッド・フォウ氏』
・『サイラス・マーナー』・・・・主題は、「絶望にうちひしがれた孤独な魂が、ひとびとの善意に目ざめていく」

(後期):『ミドル・マーチ』を別にして、知的研究と労作とに基づいた物語構成。
・長編小説『ロモラ』・・フロレンスを背景にした歴史小説
・『フィーリックス・ホルト』
・詩劇『スペインのジプシー』
・『ミドルマーチ』
ソネット集『兄と妹』
・『ジューバルの伝説その他の詩』
・『ダニエル・デロンダ』
・『セオフラスタス・サッチの印象集』

書きかけですが、感想のつづきはまた。