『ペンギン村に陽は落ちて』を読む
ここ2週間の間少しずつ読んでいました『ペンギン村に陽は落ちて』をやっと読み終わりました。この本の作者、高橋源一郎さんは1951年の広島県尾道市出身の方です。(Wikpediaより)
- 作者: 高橋源一郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1992/08/20
- メディア: 文庫
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いくつかの話から構成されていて、その中に“ペンギン村に陽は落ちてー前編と、後編”が含まれています。他には、“愛と哀しみのサザエさん”“いつか同時代のカンガルーになる日まで”“キン肉マン対ケンシロウ”“連続テレビ小説ドラえもん”などがあります。
『ペンギン村に陽は落ちて』の話にしぼって今日は何か書いてみることにします。登場人物は、マンガの好きな方にはおなじみの、則巻千兵衛博士、ドクター・マシリト、鉄腕アトム、アラレ・・・といった名前が出てきます。そして舞台は「ペンギン村」。そこにある朝、1隻の宇宙船が不時着しニコチャン大王が部下を連れて降りてきます。(なんだか、マンガを見ているような不思議な世界です。)
「ペンギン村」では、村の住民がつぎつぎに「夢のペンギン村」へと移ってしまい現実の世界から人間がだんだんいなくなるのです。ニコチャン大王がはたして「ペンギン村」を救ってくれるのかどうか・・・、ですが、それは今は書きません。
現実の世界と夢の世界の両方を行き来しながら話は進み、変わった登場人物もいろいろ出てきます。その登場人物の行動を理解するためには、固くなった頭と心では何回か文章を繰返し読まないといけません。
ファンタジーというのかな、このようなお話は・・・。
単純に「おもしろかった。」とは、言えないのですが、心に訴えかけられる“なにか”もあったような、はっきりしないのですがそんな気持です。
心の留まった文章を抜書きしておきます。
>千兵衛博士は胸の奥深くで何万匹もの昆虫が蠢(うごめ)くのを感じ、あの荒れ果てた研究室でうたた寝している間に鼻か口に卵を産みつけられたのではないかと一瞬気が遠くなったが、そんなことがあるわけないと思い返し、もう一度その蠢く昆虫のざわめきに耳を澄まして聞き入ってみてやっと、それが1度捕らわれてしまえば死ぬまでそれを持ち運ばねばならない、もっとも空虚でもっとも始末におえない感情のざわめきであることを知った。(P.224)
感想文にはならないのですが、メモとして残します。