『生きる意味』を読む

 今読みかけている本『生きる意味』(上田紀行著)のことを少し書いてみようと思います。

生きる意味 (岩波新書)

生きる意味 (岩波新書)

 ある方のブックマークのコメントを読んでいて興味を持ちこの本を手にしたのですが、この本の“はじめに”の中で「生きることに悩んでいる若い人たちから、人生の後半を歩むエネルギーのありかを探し求めている年配の方々まで、「生きる意味」を求めているあなたに、心からの応援のメッセージを届けたい。・・・」こう書いてあるように、人生の後半を歩む私にとっても、とても読み応えのある内容です。
 まだ全部読み切れてはいませんが、この本の中で今頭に浮かぶひとつのこと、印象深いものがありました。文中から引用してみます。(第5章 「苦悩」がきりひらく「内的成長」のp、150より)

 「ぼくは自分が何にワクワクするのかがわからないんです」という人にまず勧めることがある。それは「ワクワクしている人のそばにいなさい」「情熱を持っている人と一緒にいる時間を増やしなさい」ということだ。あなたのワクワクすることとその人のワクワクすることは違う。しかし、ワクワクしている人と触れ合っていると、「ワクワクの極意」が伝わってくるのだ。自分だったらちょっと他の人に何か言われるだけでメゲてしまうのに何でこの人はワクワクしていられるんだとか、何でこんなアホらしいことにワクワクしているのかとか、いろいろと驚かされることはあるが、その「生命の輝き」は必ず伝染してくる。
 夢のある人の周りには夢のある人が自然と集まってくる。それはある人の夢を聞いたときに「おおっ、それはすごい!」と、ますますエネルギーを引き出してくれるからだ。そしてそんな場では、ひとりが夢を語ることが他の人の夢を刺激する。それは互いに互いを活性化しあうような相乗的エネルギーの場となっていくのである。

 この本を読んでいると、なぜか前に読んだ『失われた場を探して ロストジェネレーションの社会学』の文章を思い出していました。少し意味合いは違いますが、「ウィークタイズ」が今の世の中でどう生きていったらよいかの「鍵」をにぎると書かれていたこととか、ブログつながりの人間関係のこととか・・・まとまりませんが、いきいきと、ワクワクと生活する上でのヒントになりそうです。

失われた場を探して──ロストジェネレーションの社会学

失われた場を探して──ロストジェネレーションの社会学