『グリーン革命』(4)
第3章 アメリカ人が多すぎる
この章を読みながら、いつもじっくり考えようとしなかったことに目を向ける時間を持ちました。
少しでも豊かな生活がしたい。そう思うのは自然の気持ちです。お金があれば、大きな家に住み、大きな車に乗り、おいしいものを食べ、きれいな服を着て・・・・などなど、消費生活がどんどん加速していくでしょう。
この章の中で、「“アメリカ人”が多すぎる」というのは、世界各地に、アメリカの生活様式にあこがれ、成長しお金持ちになって多くのものを消費する生活をする人々をも含めての“アメリカ人”と表現しておられるように思いました。
消費を促すのを止めてしまうと経済が停滞してしまいそうだし、だれもが豊かな生活をしたいと願うのを止めることはできないでしょうから、とても難しい問題なのでしょう。
世界の人口過密化、フラット化によって他の人の生活を簡単に知ることもでき、成長が促されたりして、ミドルクラスがふえてきて、世界のエネルギーはどんどん使われていくことになります。
いまのまま進んで行っては、地球はそのことに耐えられない。「どうしたらいいのか?」を、後の章で、提案したいとフリードマンさんは言っておられます。
この章の中にも少しヒントらしきものが書いてありましたが、
・再利用可能なものを使うこと。(p.115)
・知識を原材料の代わりにする。(p.107)
建物をセメントブロックやモルタルではなくコンピュータのビットやバイトで造るのは不可能だが、原料やデザインに工夫を凝らすことで、はるかに少ない建築資材で建てられる。密閉された窓や断熱材を使った建物も建てられる。・・・・・(略)・・同じ作付面積でも多くの収穫をあげられるようにもできる。こうしたことはすべてに、知識を必要とする。持続可能なエネルギーと資源の有効利用に関するイノベーションが、難問から脱する唯一の方法なのだ。