『グリーン革命』(8)

 第7章 エネルギー貧困
 昔からエネルギー貧困(電気を常時使うことができないなど)の人々は、長い間限られたエネルギーで生き延びてきました。けれども、世界が大きく変化している現代、このままエネルギー貧困の人々をほっておいてはいけない、なぜなら、・・・・これまでよりずっと、苦しみと不安定をもたらすようになっているから。・・・というようなことを、著者は述べておられました。

・・・
 世界が温暖化するとき、電気を使えないと、気候変動に順応する能力が危険なまでに限られる。 世界がフラット化するとき、電気が使えないと、コンピュータ、携帯電話、インターネットを使うことができない。−−−そういったツールは現在、世界の商業、教育、協力、イノベーションの中心をなすツールなのだ。 世界が人口過密化するとき、電気が使えないと、村で繁栄する能力が限られ、ムンバイ、上海、ラゴスなどの大都市の、すでに過密の域を超えているスラム街に移住するほかはなくなる。(p.239)

すぐに解決するような問題ではないですが、こんな提案をしておられました。

・エネルギー問題が解決するまでの間、自然を保護することに力を向ける。・・・・自然のシステムが、貧困国の受ける負の影響を緩和してくれるから。
・クリーンな電気(太陽光発電風力発電など)の分配への発展。・・・・・なぜかというと、こんなふうに・・・。

多くの発展途上国は、電話がない状態から、電柱に固定電話という段階を踏まず、いきなり携帯電話へと発展した。だから、電気についても、いまそれが使えない16億人の大部分が、石炭を燃やす火力発電所中心のシステムを経ずに、太陽光発電風力発電のようなクリーンな電気の分配へと発展することを期待したい。(p.245〜246)

グリーン革命(上)