『日本人へ 国家と歴史篇』

 塩野七生さんの著書、前回『日本人へ リーダー篇』を読みましたが、今回はその続篇となる『日本人へ 国家と歴史篇』を読んでいます。
 『ローマ人の物語』を書き終えての思いを書いておられるところで、


ゲーテではないが、人間世界のすべてをやってくれたというローマ人だけに、登場人物たちも多種多彩であったから。(P.25)
・・・だから、塩野さんは、書いてきて、「面白かったです。」と言っておられます。

 また、


「歴史は私にとって、研究する対象ではなくて、ともに生きる相手なのである。(本文、P,24)」
とも。
 紀元前8世紀から紀元後の6世紀までの実に一千3百年にわたる歳月をともに生きられたことになります。
 私が以前読んで楽しめたのも、あの時代のいろいろな登場人物に触れることができ、ともに生きているような気持ちで読めたからなのかと、改めて歴史物を読む楽しみを思い出さされました。
日本人へ 国家と歴史篇 (文春新書)

日本人へ 国家と歴史篇 (文春新書)