「信頼」アルフォンソ・リンギス



 今朝の東の空を写しました。(AM.8:00)
台風は今頃(PM.3:00)東海、関東を暴風域にして進んでいるのでしょうか。ひどくないといいですが・・・。
 広島は真夏のような太陽の光が差しています。大気中の埃が雨に叩き落されたかのように、澄み切った空気。いつもの風景も、ハイビジョンやデジタル映像のように、くっきりと浮き上がっています。瀬戸内の上空の雲は、絵画のような状態でした。


 休日の午後、読書に時間を費やしていましたが、感想をブログに載せるにはいつも高いハードルを飛び越す気持ちがいります。今、同時進行で読んでいる本は、『信頼』(著者:アルフォンソ・リンギス)、『アメリカと私』(著者:江藤 淳)です。
『信頼』は、以前にも少しだけ紹介した事がありますが、ブログの縁で手に取る事の出来た本の1冊です。日々の生活に追われ、ものごとを深く考える事が少ないのですが、本を読みながらそういう時間を持てました。
 この本は、“信頼”“勇気”“無垢な情熱”・・・・などなど、じっくり1語1語を読み解くと良い内容です。時に難しくて、まだ全部読めていないのですが、20篇の物語のひとつ、「寡黙」Reticenceから 読んでいて私の心に響いた1文を抜き出してみます。


>>語るときには、自分を押しだして傷つきやすさの感覚に対抗することが可能だ。だが、思慮深く語るときは、自分に与えられて目にしたものを、ほかの人に提供することだけを追求する。思慮深く書くときは、人は自分の姿を忘れて、特定のひとりのためではなく、あらゆる人のために書く。読者にとってわたしはひとりの控えめな人間であり、与えられて見たものを、祝福したものを、苦しんだものを差しだすだけだ。(P.248)<<


内容を消化できていないのに紹介する無謀さをお許しください。今日のところは、このあたりにして、次回にもう1冊の『アメリカと私』について書いてみようと思います。


信頼

信頼

アメリカと私 (講談社文芸文庫)

アメリカと私 (講談社文芸文庫)